「体力をつける」ってどういうこと?|疲れにくい身体をつくるために大切なこと
「子どもともっと遊びたいけれど、すぐに疲れてしまう」
「旅行に行っても、体力が心配で予定を詰め込めない」
「昔はもっと動けたのに、最近は疲れやすくなった」
そんなお悩みはありませんか?
「体力をつけたい」と思っていても、そもそも体力とは何なのか、どうすればつくのか、意外とわからないものですよね。
私自身、2026年8月15日からウォーキングを始め、少しずつランニングや筋力トレーニングにも取り組んできました。
約2ヶ月が経ち、最近では日常生活の中で「以前より疲れにくくなったかもしれない」と感じる出来事も増えてきました。
では、「体力がつく」とは、私たちの身体にどのような変化が起こることなのでしょうか?
今回は、理学療法士の視点から、体力の仕組みと疲れにくい身体づくりについてお話しします。
そもそも「体力」とは何でしょう?

「体力をつける」と聞くと、走ったり、筋肉を鍛えたりするイメージがあるかもしれません。
でも、体力は単純に筋力だけで決まるものではありません。
体力という言葉には幅広い意味がありますが、身体を動かす能力として考えると、いくつかの要素が関わっています。
① 全身持久力
全身持久力とは、長時間にわたって身体を動かし続ける能力のこと。
心臓や肺、血液循環、筋肉などが連携し、身体を動かすために必要な酸素を取り込み、運び、利用する働きが関わっています。
例えば、長い距離を歩く、階段を上る、子どもと走り回るといった活動にも関係しています。
② 筋力・筋持久力
筋力は筋肉が力を発揮する能力、筋持久力は筋肉が繰り返し力を発揮したり、一定の活動を続けたりする能力です。
例えば、子どもを抱っこする、買い物袋を持つ、長時間立っているといった動作でも必要になります。
全身持久力が十分でも、特定の筋肉が疲れやすければ、その動作を続けることが難しくなる場合があります。
③ 身体を効率よく動かす能力
同じ距離を歩いていても、身体の使い方によって負担が変わることがあります。
必要な筋肉が協調して働き、動作に慣れていくことで、余分な力を使わずに身体を動かせるようになることもあります。
前回のブログでは、腰まわりの安定感と筋肉の協調性についてお話ししました。
身体を支えるときだけでなく、歩く・走るといった動作でも、複数の筋肉が協調して働くことは大切です。
このように、私たちが日常で感じる「体力」には、さまざまな身体の機能が関わっているのです。
なぜ運動を続けると疲れにくくなるの?
私たちの身体には、繰り返し受ける運動の刺激に応じて、少しずつ適応していく性質があります。
例えば、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動を継続すると、心臓や血液循環の働き、筋肉が酸素を利用する能力などに変化が起こり、全身持久力の向上が期待できます。
また、筋力トレーニングを継続することで、筋肉が発揮できる力や、運動の内容によっては筋持久力の向上も期待できます。
こうした変化によって、以前は大変だった活動にも余裕が生まれてくることがあります。
運動部だった方は、テスト休み明けに部活をした時に筋肉痛になるけど、また毎日部活をやっていくと筋肉痛がおきなくなった経験がある方も多いのではないでしょうか?
同じ距離でも、身体にとっての負担は変わる
例えば、以前は20分歩くだけでも大変だった方が、運動を継続することで40分歩けるようになったとします。
そうなると、同じ20分のウォーキングでも、以前ほど大変に感じなくなるかもしれません。
これは、自分の身体が発揮できる能力に対して、その活動が占める負担の割合が小さくなることが一つの理由です。
身体にとっての余裕が増えることで、外出や日常の活動を以前より楽に感じられる可能性があります。
ただし、疲れやすさには運動能力だけでなく、睡眠、栄養、ストレス、その日の体調なども関係しています。
「疲れにくくなった」という変化を、すべて筋力や心肺機能だけで説明できるわけではありません。
なのでトレーニングを積み重ねていったときに、やってるのに筋力や持久力がついていないなと焦らず、身体と心との対話もとっても大事です。
同じ「疲れやすい」でも、必要な運動は違う

ここで大切なのが、「体力がない」という言葉だけでは、身体のどこに課題があるのかわからないということです。
例えば、
少し歩いただけで息が上がる
息は平気だけれど、脚が疲れて歩き続けられない
長時間立っていると腰がつらくなる
活動しているときは平気でも、翌日まで疲れが残りやすい
どれも「体力がない」と表現されるかもしれません。
しかし、その背景にある要因はそれぞれ異なります。
全身持久力が関係している場合もあれば、筋力や筋持久力、身体の使い方、休息や回復の状態などが影響している場合もあります。
また、痛みによって活動量が減り、結果として体力が低下しているケースも考えられます。
だからこそ、単純に「体力をつけるために走りましょう」「筋トレをしましょう」と考えるだけでなく、
自分はどんな場面で、どのように疲れやすいのか?
を知ることが大切です。
疲れの原因を一つに決めつけず、身体の状態や生活習慣も含めて考えることで、自分に合った身体づくりの方法を見つけやすくなります。
なお、強い疲労が続く場合や、急に疲れやすくなった場合、軽い活動でも強い息切れがある場合などは、病気が関係している可能性もあります。無理に運動を続けず、医療機関で相談することも大切です。
疲れにくい身体をつくるために大切なこと
体力をつけるためには、きついトレーニングを頑張らなければいけないと思っていませんか?
もちろん、身体の機能を向上させるためには、ある程度の運動刺激が必要です。
しかし、最初から長距離を走ったり、強い負荷をかけたりする必要はありません。
大切なのは、今の自分の身体に合った負荷から始め、少しずつ積み重ねていくことです。
特に、急に強い負荷をかけることは、継続を難しくする可能性や怪我の原因にもなりやすいので要注意です。
まずは、日常の活動量を少し増やしてみる
普段より少し遠くまで散歩する。
買い物のときに、いつもより少し歩いてみる。
エレベーターではなく階段を使ってみる。
そんな小さな活動も、身体を動かす機会になります。
筋肉を使う機会もつくってみる
椅子からの立ち座りや、無理のないスクワットなど、日常生活の動作を利用した運動もおすすめです。
歩くことだけでは鍛えにくい筋肉にも刺激を与えられるため、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることは、身体づくりの助けになります。
身体を休ませることも忘れない
「休む」ということが苦手な人や、罪悪感を持ってしまう方も少なくないですが
身体づくりには、運動による刺激だけでなく、十分な休息も欠かせません。
頑張りすぎて疲労を蓄積させるのではなく、睡眠や栄養にも目を向けながら、無理なく続けられる方法を選びましょう。
そして、時々、自分の身体の変化にも目を向けてみてください。
「以前より長く歩けるようになった」
「階段を上っても息が上がりにくくなった」
「お出かけの翌日も元気に過ごせた」
そんな小さな変化が、自分の身体への自信にもつながっていきます。
体力をつける目的は、運動そのものではない
体力づくりというと、歩いた距離や走った時間、持ち上げられる重さなど、運動の成果に目が向きやすいものです。
もちろん、それらも身体の変化を知る大切な指標です。
でも、私がもっと大切にしたいのは、その先にある日常生活です。
子どもと一緒に思いっきり遊べること。
旅行先で、行ってみたい場所まで歩いていけること。
好きな趣味を、疲れを心配しすぎずに楽しめること。
身体に余裕が生まれることで、これまで負担に感じていた活動に挑戦しやすくなるかもしれません。
また、自分がどれくらい動けるのかを知ることも大切です。
「この距離なら歩けそう」
「このくらいの外出なら楽しめそう」
そうやって自分の身体の能力を知り、小さな成功体験を積み重ねることが、次の一歩を踏み出す自信につながっていきます。
まとめ|体力づくりは、人生の楽しみを増やすために

「体力をつける」ということは、単に筋肉を鍛えたり、長い距離を走れるようになったりすることだけではありません。
全身持久力や筋力・筋持久力、身体を効率よく動かす能力など、さまざまな機能を少しずつ育てていくことです。
そして、そうした変化は、日常生活の中にも現れてきます。
以前より長く歩けるようになったり、外出を楽しむ余裕が生まれたり。
そんな小さな変化の積み重ねが、自分の身体への自信につながっていきます。
「体力がないから」と諦めていたことが、「やってみようかな」に変わっていく。
それこそが、体力づくりの大きな魅力ではないでしょうか。
年齢を重ねることで身体に変化が起こるのは自然なこと。
でも、年齢だけを理由に、やりたいことをすべて諦める必要はありません。
ローマは一日にして成らず。
身体も一日にして成らず。
今の自分に合った小さな一歩を積み重ねながら、これからの人生をもっと楽しめる身体を育てていきましょう。
ケアサロン ミュゲでは、一人ひとりの身体の状態や生活スタイルに合わせた「動ける身体づくり」を大切にしています。
背中に羽が生えたように軽やかな毎日を🪽
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